秘伝豆の登場です。ほとんどの方は、秘伝豆(ひでんまめ)ってなんだろう、とお思いになると思います。
秘伝豆は岩手県から始まり、東北地方で栽培されています。主に山形県を中心に岩手県などの地域で作られている大豆です。
表面の種皮は薄緑色から黄色い色のやや幅がある色合いをしています。皮を剥くと中も緑色をしています。
【写真】山形県産 秘伝豆
この秘伝豆は味がとてもよく大変甘い大豆です。栽培量がまだまだ少なく大変希少でおいしい大豆です。当店ではこの希少な秘伝豆を在庫限りの限定販売をいたします。
令和5年産の山形県産です。
秘伝豆がどのようにして生まれたか、ご説明いたします。
秘伝豆は地大豆ではありません。よく地大豆と間違われたり、「地大豆系」といわれたりしますが、正確には地大豆ではありません。ではどのようにして秘伝豆が誕生したかというと、そのご先祖は岩手県の在来の地大豆「かおり豆」「におい豆」という大豆から始まります。
岩手県には在来の大豆で「かおり豆」「におい豆」と呼ばれるとてもおいしい枝豆がありました。どちらかというと「枝豆」の品種でした。
この「かおり豆」「におい豆」はとてもおいしいのですが、天候などのストレスに弱く、すぐに病気にかかってしまって収穫量がとても少ない大豆でした。そこで、このおいしい枝豆用の大豆をなんとか普通に収穫できないだろうかと考えたのが、岩手県の老舗種苗屋さんの「佐藤政行種苗」さんでした。
「佐藤政行種苗」さんは、この「かおり豆」「におい豆」を親として、岩手県の在来の大豆を交配させて病気に強い枝豆を作ろうと必死にがんばりました。その交配を始めたのが1978年です。
以来試行錯誤を繰り返し、10年後の1988年についに完成しました。とてもおいしい大豆です。もともと枝豆の品種だったこともあって、枝豆のように塩茹でをするだけでまるで枝豆のようにおいしい大豆になりました。
ようやく10年かかって、ついに秘伝豆が誕生したのです。
完成した秘伝豆の特徴は、元々の親となった枝豆の特徴を残し、成熟した大豆になっても枝豆のときのような味と食感を持った大豆に生まれ変わったのです。
※遺伝子組み換えではありません。
秘伝豆はその食感や味が非常においしかったため、東北を中心に広がりました。
※秘伝豆を生み出した「佐藤政行種苗」さんでは平成20年に「秘伝豆」「秘伝枝豆」の商標を取得しています。
当店では、豆の専門店として、秘伝豆のようにおいしいけれど、まだまだ生産量の少ない大豆も、できるだけご紹介していきます。
秘伝豆は現在では東北でしか生産していないため、その生産量は非常に少ない大豆です。天候が悪いとその年は全滅してしまうかもしれません。栽培地域が限られているので、その地域の天候が悪いと、他の地域でまかなうことができないからです。近年は猛暑が毎年のように起こるようになったので、生産もますます厳しくなっています。
当店でも在庫が潤沢に用意できる大豆ではないため、在庫限りの限定販売となります。
ご興味のある方は、お早めにお試しください。
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